「革に水が付くとどうなるのか」という話
革製品を買うと大体注意書きのタグが入っていますが、その中に
「水がついた場合はすぐに拭き取り、陰干ししてください。シミや水ぶくれの原因となります。」
などと記載されているのを見たことがある方も多いと思います。
で、実際にどうなるのか、見てみないとよく分からない部分もあるかと思いますので、実験です。
※あくまでも私の実験下での話し・結果ですので、革によっては違う結果になります。。
※水滴が付いた際は決して放置などはせず、すぐに水分を拭き取り、陰干しが基本です。
※この結果を見て発生した、いかなる損害・問題についても4THEは責任を負いませんのであしからず。(ちょっとした実験結果としてお楽しみ下さい。)
※水滴が付いた際は決して放置などはせず、すぐに水分を拭き取り、陰干しが基本です。
※この結果を見て発生した、いかなる損害・問題についても4THEは責任を負いませんのであしからず。(ちょっとした実験結果としてお楽しみ下さい。)
今回は丸く抜いた下記7種類の革に水を垂らして、経過を見てみます。
緑(上段左):ヌメ革
茶(上段右):オイルヌメ
赤茶(中段左):イタリアンオイルレザー
こげ茶(中段真ん中):ブライドルレザー
黒(中段右):脱クロムなめし牛革
黄(下段左):豚革(モミソフト)
青(下段右):リザード
革に水を垂らして1分後です。
上段右のオイルレザーが早速水を吸い込んでいます。
オイルが水を弾くかと思いましたが、そんなことは無いようです。
※あまりオイル入ってないのか?

上段右のオイルレザーの水滴が無くなりました。
他はあまり変化がありません。

中段左のイタリアンオイルレザーに水が染み込み始めました。
この実験ではオイルレザーが水をよく吸い込むみたいです。

中段左のイタリアンオイルレザーの水滴が無くなりました。
他の革も水を吸い込み始めているようです。
※若干蒸発している部分もあるのでしょうか。

下段右のリザードが水をすべて吸い込み、上段左のヌメ革の水滴も無くなりそうです。
中段真ん中のブライドルレザーは水滴の周りに染みが若干出ているようです。

こちらは20分後とあまり変わりません。

中段右の脱クロムの革の水滴が無くなり始め、中段真ん中のブライドルレザーの水滴も小さくなったような気がします。
そして下段左の豚革も水滴がほぼ無くなります。

30分後とあまり変化が無いようです。

下段左の豚革の水滴が無くなったようです。
ブライドルと脱クロムも水滴が無くなりつつあります。

ブライドルと脱クロムの水滴が無くなりそうです。もうひといき。

中段右の脱クロムの水滴が無くなりました。
そして中段真ん中のブライドルの水滴の周りにはシミが出来ています。

ブライドルの水滴がついに無くなりそうです!

ブライドルレザーの水滴が無くなりました。
ブライドルの蝋が出てきているのか表面が白っぽくなっています。
ですが、指でこすっても取れないようなので、結局はシミになっていそうです。
以上が今回の結果になります。
水が吸い込む早さには結構違いがあり、上記の画像で見た感じは「ブライドル以外あまりシミになってないじゃん」と思うかもしれませんが、角度を変えてみるとやはりシミになっています。
※分かりますでしょうか?
イタリアンオイルレザー、リザードについては、あまりシミにならないような結果になりました。
(でもこの中ならイタリアンレザーが一番色落ちしますが・・・。)
(リザードはクロムなめしなので、あたりまえですが。)
今回の実験でも分かるように、水滴を1、2滴たらし、放置しただけで、簡単にシミが出来ます。
ですので、お手持ちの革製品に水がついてしまったときは水分を素早く拭き取り、陰干しすることが大切です。
※今回オイルレザーの水の吸い込みが早かったので要注意ですが、革を染める染料・顔料などにも左右されるのかもしれませんので、やはり水分にはご注意を。)